大会2日目

U-throw U-air

(シングル予選・団体戦)

 

 朝。シャワーを奪い合いながら、大会への準備を整えた。おおとりさんなどは、朝10時から予選なので、急いだ。とはいえ、上述したとおり、ここは寮の1ブロックごと泊めて貰っているので、シャワーは4セット程使える。外の様子は、…今日も同じく曇り空。眠くて意識がうつろで、あまり覚えていない。写真もこの朝の分は残っていない。

 今日は土曜日。学内バスが10時AMからしか走っていないので、Alex に車に乗せて貰って会場へ。つくづくありがたい。

 昨夜の決勝は深夜26時。Nairo 達はその後帰宅し、準備して本日の予選を迎えているはず。会場はどのようになっているか、予想をふくらませながら向かったが、心配には及ばなかった。既に大量のプレイヤーが到着していた。朝9時半のことである。こいつらの元気はどこから来たのか、疑問に思う。

↑ この日にようやく撮った

メイン会場入口。

スポンサーは21個。

 と言うわけで、会場に着くや否や、シングルの予選が始まった。私は朝から到着したが、自分の予選は16時から。ただ、通訳のために一応居た。

 すると、早速出番が来てしまった。

↑ 朝から来ている

元気な人たち

↑ 64の貴公子さん vs Isai

優勝インタビュー

(APEX 公式写真)

← 記念撮影

 64スマブラの決勝トーナメントが始まった。2日目午前、配信台はこれでした!

 すると場内アナウンスで「アユハ、正面受付へ来て下さい」という呼び出しがかかったので行ってみると、64 のGF に日本勢が出ているので、勝ったらインタビューで通訳してね、という指令だったので、それに従うこととなった。

 で、本当に優勝。

 Isai はアメリカで長らく玉座を守ってきたスーパープレイヤーであり、毎年使用キャラを変えてくる大物。ただ、本人は常に笑顔のプレイヤーで、勝っても負けてもこの笑顔。この姿勢が、永くスマブラを続ける秘訣なのかも知れない。

 貴公子さんはその後、Screwattack というサイトのインタビューにもこたえ、私も一緒に通訳として映ってきました。そして、64勢の皆さんと記念撮影。↓

↑ メガネをいじられている

そのインタビュー動画↓

http://www.screwattack.com/shows/originals/random-awesomeness/apex-2013-smash-64-hardcore


 最初のタイトルを日本に奪われ、場内には悔しさの声が飛んだ。しかし、試合自体は盛況な観客に包まれ、試合後もこの盛り上がりを楽しむのがUSA流なのだと感じた。


 そして、各Xプレイヤーが予選を進める中、ついに自分の出番もやって来た。因みに今回、予選はトーナメント形式。各ブロックがトーナメントで組まれており、その上位4名が突破、というスタイルである。

 自分は第20ブロック。ここからはスマコム風の記録と致す。(私はファルコメイン。)


・初戦WB0:Old Man Grey ゲッチ

○××

1戦目の時点では余裕だったが、相手の適応が早く、驚いた。技が全然入らなくなり、こちらも適応せざるを得なくなり、最後の1ストックの120%同士までもつれ込み、崖阻止をされて敗北。

後に考えれば、ここで勝っておけばいかに違ったことか。


次。不在などもあり、大分時間は飛ぶ

・LB?:Kenny ピカチュウ

×○×

ピカチュウ?!と驚いた。ここで難関キャラにぶつかるとは。Kenny 本人はゲンガーのTシャツを着ていた。そして、1戦目、惜しくも敗北。1スト残し。2戦目、ここで私は

オリマー(爆笑)

を選択。いざという時のために用意しておいたが、試合で使うのは初めて(!)。すると、まさかの勝利。そして最終戦、オリマーピカで勝負し、また最後の競り合いで敗北。


 結果的に2敗で終了した。どちらも勝てる試合ではあったが、ここで自分の試合での甘さ・経験の足り無さが出てしまった。

 シングルスもダブルスもピカチュウに消されたのだなあ、とすぐに思考は回って来た。ただこの時は、まだ通訳もすぐに依頼が来て、なにも感情的なものと向き合っている隙はなかった。

 ちなみにこのブロックは、Vinnie, Kairoさん, Kenny, あとは…June Bug(だったはず) が突破した。Kenny が突破したのを知って、あまり闘争心のない自分にも、あそこで勝っていれば本戦に届いていたかも知れない、という意識が出た。

↑ Nairo & Otori さん

↑ 予選後、この後に向けて

英気を養う9Bさん

 さて、時間が少し経つと、すぐに Crew Battle の時間がやってきた。即ち、団体戦である。なんとこの団体戦、結果的にはCLASHTOURNAMENTS の動画再生数ランク5位に1週間で上り詰める快挙。それほどの名勝負となった。

 団体戦の内容は、 USA vs the World。USAチームと世界チームでの対決。メンバーは(出た順に)、


USA :

Anti(東海岸)

ADHD(東海岸・NJ)

CT EMP Mew2King (東海岸・NJ)

ESAM(フロリダ)

DEHF(West Coast)

Tyrant (?)

Nairo(東海岸・NJ)

mikeHaze(West Coast)

(控え・監督:Apex|Vinnie(東海岸・NY))


the World :

Otori さん(関東)

Mr-R (オランダ)

CT ZeRo (チリ)

Rain さん(関東)

9B さん(関西)

Mikeneko さん(関東)

Kakera さん(関西)

Ally(カナダ)

(控え:Leon(フランス), Abadangoさん(関東), 監督:Orion(フランス?))


一応、出身地も書いておいた。


・東海岸といえど、NYかNJのこと。

・West Coast はほぼ固有名詞。カルフォルニアのロサンゼルス・サンフランシスコの周辺。


 場内に団体戦開始のアナウンスがかかり、のそのそと、会場を所狭しと(実際せまい)観客が移動を始める。

団体戦結果:


Otori vs Anti 1-0

Otori vs ADHD 0-2

Mr-R vs ADHD 1-0

Mr-R vs M2K 0-2

Zero vs M2K 2-0

Zero vs ESAM 0-3

9B vs ESAM 0-1

Rain vs ESAM 2-0

Rain vs DEHF 0-3

Mikeneko vs DEHF 1-0

Mikeneko vs Tyrant 0-3

Kakera vs Tyrant 2-0

Kakera vs Nairo 0-1

Ally vs Nairo 3-0

Ally vs mikeHaze 2-0

↑ 集まる選手団

↑ Team World

作戦会議

Ally, ZeRo, Mr-R)

 会場はゆっくり移動しても、参加者はそうではない。早く戦場入りする。柵を越えて選手専用エリアに溜まる。そして、作戦会議をお互いに始める。

団体戦のルールは、

・8プレイヤー。3ストずつ。

・時間, 崖つかまり制限は付けない。(ワリオでのみ8分をつける)

・先鋒のみ最初に宣言。あとは、やられる度にぶつけるプレイヤーを自分たちで選択。

・キャラは、選手交代の瞬間に選び、相手を何人倒しても変更できない。

 

まずは、お互いのチーム、お互いの登録メンバーを確認。そうそうたる顔ぶれ。誰1人に対しても油断できない。こちらのカードもオールスターなのだが、全く慢心できない。お互いの選手が放つ威圧感。勝てない、と思わせる気迫。相手チーム(USA)も同じような感情を覚えていたのであろう。とりあえず、私は通訳だったので、輪の中にいた。

 という訳で、戦闘開始。最初のカードは Otori さん vs Anti 。大きな苦手のないオールラウンダーを選択した結果だった。

 途中までは、大きなとらぶる無く進んだ。写真を貼っていこう。

← 先鋒 Anti vs Otori 戦

なぜAnti がムキムキなのかは不明

勝負に赴くADHD →

(イケメン)

← ADHD vs Mr-R


↓ Mr-Rに耳打ちする監督Orion

← M2K vs Mr-R


↓ M2K を倒しに行くZeRo

↓ 写真を取り間違えたのに

ポーズを決めるX

↑ ESAM vs 9B

← ESAM vs Rain

 ただ、ここでESAM の快進撃(6スト)により、予定が狂う。そのESAMを倒した Rain さんも DEHF に討たれ、気がついたら、残ったカードは、[Kakera, Mikeneko, Ally]敬称略。相手はDEHF3スト、Tyrant, Nairo, mikeHaze。

 3スト分完全に遅れていた。たいらんと…ないろ…まいくへいず…どれも大きな魔物が残っているのに、こちらは誰を出せば良いのか。ここでDEHFファルコを討てるのは、Mikeneko さんだ!と思って日本勢は押そうとしたが、

Ally は代打 Leon を提案。SKTAR ほか12月の試合でも勝利しているからだ。監督も Leon で納得。しかし、日本勢は反対した。ここで揉めた。みけねこさんなら行ける、昨日のフリーでもみけねこさんは勝っている、と謂った。しかし、海外勢にとっての Leon の安定性とみけねこさんの未知性を鑑みて向こうは Leon を代わりに使いたいと言い張る。

Ally

Leon

フランス語

Mr-R

ZeRo

アユハ

英語

日本勢

日本語

 この図のように、3カ国語で口論は行われた。ZeRo も、Nekokatsu やメキシコ勢と共に普段はスペイン語を使っていたが、団体戦ではメンバーにいなかったのでここには登場せず。


 結果的に、みけねこさんを出すこととした。が、ここで私が結構無茶を謂ってしまった。通訳というのは、いつも日本勢の謂うことを仰いで、只のマシーンとして立振る舞うのが全てではなく、時には自分の母体の益になることのため、勝手を働くべきだと思っている。日本勢の意向は分かっているのだから、私の仕事は、

いちいち双方の意見を訊いて事態を面倒にすることではなく、

日本に都合の良いように、饒舌にコトを解決することだと感じていた。

 通訳というのはどうあるべきか、嘗てサッカーの通訳や国際会議の舞台で実際に働く人の仕事を読んでいたから今回に活かせた。今後、スマブラーで、またはいかなるゲーマーでも、通訳として海外に出る人がこれを読んでいるのならば、

日本プレイヤーの技術・思っている気持ちをまっすぐに海外勢にぶつけて、説得できるだけの英語力・論理性は持っておくべきだと思う。

↑ DEHF vs Mikeneko

 そして、迎えた決戦。DEHF vs Mikeneko さん。会場は待ちに待った。固唾を呑んで見守る双方のプレイヤー。そして無茶を謂ってしまったので責任とプレッシャーのかかる私。

 結果は、みけねこさんのドルフィンがビュンビュン決まって、DEHFがぐんぐん下にずらして、勝った!良かった。日本で生放送を見ていた皆さんは喜んでわき上がって居たかも知れないが、おそらくその場にいた日本勢は、むしろ安堵、ホッとしていたことだろう。私は、勿論ホッとしていた。


 その後も試合を続け、Kakera さんが奮闘したが、Nairo が1スト残り、こちらは大将:Ally の番が来てしまった。

↑ Tyrant vs Kakera

↑ Nairo vs Ally

と、mikeHaze の笑顔

↑ 緊張する Ally

(World大将 : Canada)

↑ 緊張する Nairo

USA副将 : 16歳)

 日本プレイヤー尽き、我々は全てを Ally に託した。Nairo は1スト。こちらが1ストも削られずに倒せれば、五分に持ち込める。

会場の声援は大きくなる。こちらの意に反して。ここはUSA。USAのマッチポイントがかかった。それは盛り上がって当然。勝負開始。お互いのキャラは謂うまでもなく、Nairo MK, Ally Snake。

試合運びは互角。ほぼ互角。MK が、例の如く少し押し気味、という程度。

 そして迎えた Nairo 95% : Ally 126%。すま村を疾走してきたNairoを、Allyが真っ正面から掴む。そして何故か発動した上投げ。暴発かは分からぬ。宙に浮くNairo。冷静にジャンプを数回。そこにAlly の追撃、ジャンプ空上が炸裂!Nairo 、上バースト。ここに散る。


 逆に会場はわき上がった。海外勢が一斉に拳を上げ、日本プレイヤーも飛んだ。これで、流れが完全にこちらに来た。

 しかし、それで終わらないのがUSA。最後にはVinnieではなく、mikeHaze が降臨。自ら、

「USA! USA! USA!」

と言い出す。会場のUSA がそれに続く。すぐにUSAコールとなる。

英語

日本語

Ally vs mikeHaze 大将戦

応援するLeon

 しかしベテラン Ally は違った。この空気には慣れている(はず)。そして、Ally は mikeHaze を下し、団体戦は Team World の勝利。お互い全プレイヤーを出し切っての総力戦。今回のメインメンバー目白押しの白熱戦であった。

Ally に駆け寄るTeam World

 終わった頃には深夜1時か2時。またもやこんな時間。こいつら大丈夫なのであろうか。多くの選手は、明日のトーナメント本戦が朝早くから夜遅くまで残っていることであろう。

 プレイヤー達はそそくさと出口へ向かった。観客もである。

日本勢は、並べられたソファに腰掛けてゆったりと待った。Alex, IE6, Krista の車1回で運べる人数は10人ほどなので、日本勢+他に泊まっている人たちは3回に分けて運ばねばならない。その為、待たねばならない。

 待ちながらも、会場を眺める。ゴミが転がっている。業者が片付けるので、何も気にしなくて良いらしい。※Pioスマもお金があれば業者に片付けさせたい!

車を待っているのは、我々だけではなかった。West Coast 勢も一緒に待っていた。その為、色々会話した。ましゃさんとDEHFの違いや、ほか日本とアメリカの違い。丁度この日団体戦であたったDEHF と Mikeneko さん。積もる話もあろうに、無情にも、帰るべき時間は来てしまった。我々は我々の車に乗せられ、DEHF達もそちらの車に乗り、帰宅した。

 我々は最後の Krista の車に揺られ、本日の帰路についた。

 この日は何処で寝たか覚えていない。ソファだったか、椅子だったか。DX勢だけはまだプレイしていた。X勢は我先にと寝た。このAPEXの旅は本当に不思議である。沈むように、眠りの闇に吸い込まれ、気がつけば次の日の朝であった。

試合を終えた会場

とゴミの山

車を待つ West Coast

と共に車を待つ日本勢

DEHF と Mikeneko さん

APEX 会場出口にて)

 
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